テレワークにおけるコミュニケーションについて
まん延防止等重点措置により、再びテレワーク環境が増えているのではないでしょうか?
2020年のコロナ禍以降、テレワークもかなり普及していますが、今回はそのコミュニケーションについて触れて行きたいと思います。
テレワーク時のコミュニケーションで起こる問題点
①テキスト中心でのコミュニケーションによる伝達不足
メラビアンの法則をご存知でしょうか?
人は情報を受け取るときに、視覚55%、話し方38%、話の内容7%の割合で受け取っています。
この法則からすると、テキストでのコミュニケーションで伝わりにくいのは無理もありません。
特に若年層の方は、LINEなどのツールが普及してから、主語をのぞいたり、短文で単語を送る等のコミュニケーションスタイルがビジネスでも使用しがちなケースもあります。
②雑談がなくなりがち
チャット時には、オンライン会議などを中心にコミュニケーションを取ることになりますが、わざわざ雑談を書き込んだり、会議で話を挟むなどはハードルが高く感じてしまいがちです。
このため意識しなければ、自然と雑談の時間も減ってしまいます。
雑談は業務とは関係のない話ですが、組織のチームワークを高めたり、お互いを理解するためには無くてはならないものでもあります。
心理的安全性の場をつくるには、工夫が必要
ただ、会話をすれば良いとだけ思っていては、心理的安全性は確立されません。
話しやすい環境を作るためには、意図的に働きかける必要があります
①雑談に特化したツールを選定する
チャットの場合、通知がいってしまうなどの理由から雑談をする機会を逃しがちです。
近年では様々なテレワークツールが出ていますので、オンライン会議までいかないものの、ビデオは繋がずに音声で会話ができるサービスや雑談することも踏まえて作られたグループシステムも存在します。
そういったものを取り入れるのも効果的です。
②話しやすい場を設ける
企業によってはランチ会など、カジュアルに話せる機会を意図的に作っているケースもあります。
ただ開催するのではなく、テーマを設けたり、共通の話題づくりなどを心がけるのがポイントです。
会社から料理や飲み物、おつまみなどを提供したりすることもあります。同じものを楽しむ時間を共有することも大切です。
雑談は組織風土にも影響する
以前、IT企業でコロナ禍以前から社員全員がリモートワークをしているという企業の社長の講演を聞きました。
その際に質問ができたため、以下のような質問をしました。
「自分が話しかけないと雑談が起きない。自分以外の人から雑談を生むためにどうツールを使ったらいいですか?」
それに対しては、「ツールではなく、組織風土の問題だと思います」というバッサリとした回答でした。
やはり普段から活発なコミュニケーションをするには、挨拶や声かけなどの小さな取り組みが大切です。
また、企業の理念や哲学などを対話し、落とし込む時間も必要です。
今テレワークを実施している場合も、これから新たに導入する場合も、今一度組織内のコミュニケーションを見直してみてはいかがでしょうか。
これらを実現する上で助けとなるツールや制度導入について、補助金や助成金が出るものもあります。(時期や事業所エリアにより条件等は異なります)
合わせて検討して頂くことをお勧めします。