事業再構築補助金の3次公募の結果が発表されました。4次〆は12/21です
2021年度において最も補助金業界・界隈を賑わせている「事業再構築補助金」の第3次公募の結果が発表されました。思ったより採択率が高かったかな…という印象ですが、ちょっと結果を見てみましょう。
事業再構築補助金の3次結果の内容をチェックしてみよう
事業再構築補助金は、機械設備への投資が前提となってはいますが、広告宣伝費も経費計上することができるためホームページ制作等も補助対象となる、人気の補助金です。その3次公募の結果が11月30日に発表されました。
特筆すべき点を中心に、本記事では紹介したいと思います。
事業再構築補助金の3次公募の結果は以下の通りでした
通常枠:応募 15,423件 採択 5,713件 (採択率37.0%)
特別枠:応募 4,351件 採択 2,901件 (採択率66.7%)
卒業枠:応募 44件 採択 20件 (採択率45.5%)
大規模賃金引上枠:応募 20件 採択 12件 (採択率60.0%)
最低賃金枠:応募 469件 採択 375件 (採択率80.0%)
合計: 応募 20,307件 採択 9,021件 (採択率44.4%)
この数字を見ると、最低賃金枠の採択率の高さが際立っていますね。通常枠、緊急事態宣言特別枠の採択率は、前回とあまり変わりがない数値と言えます。
特別枠の応募が約1,500件減少した一方で、通常枠が600件程度増加しています。最低賃金枠もあったことで、およその予算消化金額的には、採択件数からも初期予算の1/5程度を占めているのではないでしょうか。金額ベースでみると採択のペースは一定のように見受けられます。
事業再構築補助金の3次公募の概要資料も公開されています
全文は以下のリンク先に公開されています。
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/result/koubo_kekka_gaiyou03.pdf
かいつまんで、気になったところを紹介したいと思います。
応募件数では宿泊・飲食サービス業と製造業、次いで卸・小売業が多い。採択ベースでは製造業が最も多く、次いで宿泊・飲食サービス業。傾向としても、コロナ感染症の影響を大きく受けたと考えられる業種の採択割合が多くなっています。
とはいえ、その他の業種であっても応募件数比率と採択件数比率に大きな差が生じているとは考えにくいことから、どの業種であっても充分に採択を狙うことはできると思います。
応募金額、採択金額ベースでは、100万円~1,500万円が最も多くなっています。これは、特別枠が金額の上限で内容も変わることから、まあ予想された結果ではあると考えられます。小規模な事業者の設備投資も充分に申請候補と考えられるでしょう。
今回の事業再構築補助金は、認定支援機関の認定を得ることが必須となっています。採択率でみると税理士が低いのが印象的ですね。とりあえず顧問税理士に依頼してみて、でも計画書の作成支援は得られない(税理士のサービスとして提供されてない)というケースが多いのでしょうか。
私も一員である中小企業診断士は比較的高く、数がそもそも少ないその他金融機関と公財を除く3番目ということで、お勧めできる相談先となっています。
4次公募は12月21日〆切、また、5次や来年度の予算も確保されている見通しであることが公開資料から明らかとなっています。しっかりと計画を立てて、チャレンジングな経営の変革を達成できる計画申請をするのがポイントになっていますので、検討をしてみてくださいね。