【経営者インタビュー】BLMビジネスラボ 代表 石井伸暁様 | 東京都墨田区のHP・デザイン・イラスト制作会社 TenCy株式会社
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  • 2022.9.29 2022.11.19

    【経営者インタビュー】BLMビジネスラボ 代表 石井伸暁様

    今回は、中小企業診断士として活躍されており、弊社の顧問先生でもあり、弊社がホームページ制作を担当させて頂いたこともある石井伸暁氏に、会社員時代に資格を取得し、独立されるまで、またその後の活動や中小企業診断士の魅力などをお話いただきました。

    独立のきっかけとなった中小企業診断士という資格

    インタビュアー:まず始めに、これまでのご経歴などを教えてください。

    石井:札幌出身で、学生の時までは札幌にいて、劇団や音楽関係っぽいことをしていました。その後は出版関係の企業に就職して、上京しました。サラリーマンの最後は出版流通のような、書店に本やCD、文房具を卸す仕事をしていました。

    社内で中小企業診断士の資格取得の推奨もあったことから勉強を始め、無事資格を取得しました。その時期くらいから、キャリアを考えることも増え、中小企業診断士の知識を実戦で活かす力を身につけたいと考えていました。経営の理論的な知識は身に付きましたが、実践力がまだ足りないと感じていたのですね。

    経営の知識に磨きをかけた環境

    石井:中小企業診断士の資格を取得後、会社を辞める決断をし、SMG菅原経営という経営コンサルティングに強い税理士事務所に移りました。税理士事務所を選んだ理由は、コンサルティングをサービスの一つとして提供する税理士事務所に就くことで、経営に関する実践力を身につけることができると考えたためです。そこで、毎月顧問先のお客さんの事業計画を作りながら、業績の管理をしていました。中小企業診断士の資格を生かし、営業のやり方や組織の作り方までお客さんと一緒にやらせて頂きました。

    資金繰りの支援に強い事務所で、代表税理士も凄腕の方でした。顧問先が急増していて、沢山の事を学ばせてもらいましたから、続けたい想いが強かったのですが、家族の事情があって退職せざるを得ないことになりました。ここから2~3年、どうしようかと考えた時に、そのまま独立するという選択肢を取ることにしました。

    2019年に独立して今に至りますが、独立してからは税理士事務所に勤務していた時に培った財務のコンサルティング、補助金とか資金調達の経験を生かした分野で独立していこうと考えていました。

    人との繋がりの大切さ

    インタビュアー:独立してから、どのようにお客さんを開拓していきましたか?

    石井:私自身は営業が得意な自信があり、前職の税理士事務所も情報発信や営業に熱心なところでした。独立し、仕事を獲得していく事で一番学んだ事は、経営者とどう出会うかというところです。士業は紹介がすごく多い業種です。例えば保険の営業の方や他の士業だったり、場合によっては他の税理士事務所とお仕事関係を作っていって、100件紹介があった場合、その中で実際に案件化するのは1割の10件ほどだと思います。そのためとにかく母数となる紹介をたくさん頂ける状態を目指しました。

    そういった人脈を増やす活動は独立する前から始めており、今では紹介のおかげでお仕事ができている状態です。

    インタビュアー:多くの方と出会う中で、実際にお仕事に繋がるように意識している事はありますか?

    石井:最初の出会いから何かを進めていく時というのは、信頼関係ができていないので、信頼関係の必要性をまずは共有します。お互いに信頼関係の必要性を共有したら、少し手間はかかりますが、最初は二人三脚でお仕事をさせて頂きます。一緒に何ヶ月かお仕事をさせて頂いて、お互いの仕事や人となりを確認します。

    インタビュアー:人とのコミュニケーションで大事にされてることを教えてください。

    石井:傾聴することをとにかく意識しています。コミュニケーションの基本というのは、表情とか言葉とか色々あるとは思いますが、我々の仕事は、現状分析から導いて企業の改善だったり、助言を導く仕事なので、まずはしっかりと話をして頂く環境を作ることが大事だと考えています。

    例にあげると、私は基本的に人の話を遮ることはしません。話を途中で遮ってしまうと、次のやり取りを始める事に色んな躊躇を覚えてしまいます。そうならないように人が話している時は、基本遮らないということを意識しています。

    もう一つは、レスポンスの早さです。仕事の優先順位はレスポンスだと思っており、まずは連絡が来たことについて、届いた連絡に何かしら返すということをやっているので、一日以上お返事が滞るということは基本ありません。これは、オンラインのコミュニケーションの問題点でもある、相手にしっかり伝わっているか分からないという状況を無くすためでもあります。

    中小企業診断士の魅力

    インタビュアー:経営全般に関する様々な事に対応する中小企業診断士のやりがいや魅力を教えてください。

    石井:大きな捉え方をすればコロナ禍で、日本に限らず多くの会社が、この先どうなるか分からない、あるいは過剰な債務を抱えてしまって、2、3年後どうなるのだろうという不安を抱えていると思います。

    よく仕事とは、お客様や会社に貢献する事と言いますが、中小企業診断士の存在自体が貢献する位置づけであり、世の中が厳しくなればなるほど求められる存在だと思っています。そういった意味で、本当にこの仕事にキャリアチェンジして良かったなと思っています。仕事=生活と考えているので、色んな会社や経営者の人生に関わっているっていう意味では、最高のお仕事だと思っています。

    コロナ禍で価値が顕在化した中小企業診断士

    インタビュアー:コロナ禍でお仕事にどんな影響がありましたか?

    石井:一言で言うとご支援させていただく機会や出会いが増えました。

    中小企業診断士は公的な仕事と民間的な仕事の両方があり、私はそれらをバランスよく取り組むようにしています。

    公的な仕事の中では、私は国の中小企業庁が管轄している、中小企業再生支援協議会に所属しています。そこでは、危機的な状況にある企業を色んな金融機関との調整を行って、企業の今後の財務状況の改善計画を提示することで、資金的な立て直しに向けた道筋をコーディネートしてご提案をする仕事をしています。会計公認会計士や税理士の方など、色んな専門家と一緒にコミュニケーションを取りながら、コロナで危機に直面している企業とのご支援の機会や出会いが増えたところがすごく大きな変化であり、そこにやりがいを持っているところです。

    一方、民間でのお仕事は、ベンチャー企業の支援がメインになっています。

    ベンチャー企業は若い方が多く、事業性があれば成長スピードも速いので、その過程で経営のパートナーを探している方も多いです。そういったお相手がパートナーであれば、どちらかというと、私のこれまでの経験を活かし、少しアドバイスをさせて頂ける立場になれるので、しっかりとサービス提供ができているなと思っています。

    インタビュアー:今後どのようなお仕事に取り組んでいきたいですか?

    石井:おかげさまで今年で独立して5年目になり、新たな挑戦を行っていこうかと思っています。

    例えば、私は元々財務関係を得意としているので、今まで資金調達や資金繰りをご支援の一つとしていたんですが、それを例えば原価からの管理や会社の業績に応じた、人材に割り振る給料の分配などの、さらに会社経営の根幹に入ってこうと考えています。

    その為に、新しい環境やコミュニティーの場に身を置くことで、新たな出会いを増やし、お仕事の機会の幅を広げようと考えています。

    また、私たち中小企業診断士は横との繋がりが強い士業で、お互いが強みを理解し合いながら仕事を一緒に取り組む機会を作りやすい業種です。自分だけで完結するだけではなく、同じ中小企業診断士の方と一緒に仕事に取り組む機会を作ることで、今後の5年10年の自分の仕事の広がりが変わってくると思っています。

    今後の中小企業診断士としての目標

    インタビュアー:中小企業診断士として、今後の目標などはありますか?

    石井:まず短期的な目標は、昔に音楽や劇団をやっていて話す事は苦手じゃないので、もっと話す仕事の機会を増やしていきたいと思っています。

    私が話せる内容は、店舗のマーケティングやサラリーマン時代で話せる事もありますし、財務管理や資金や金融機関とのやり取りとか、いくつかこれまで蓄積してきたノウハウがあるので、広めにテーマを取って話すことができるかなと思っています。

    そういったテーマはある程度用意をして、自分がセミナー講師としてこういうような商品を持ってますという状況を作る1年間、そしてそれを作ってオンラインやリアルも含めて活動の場を広げていきたいなと思っています。それを通じて、知名度が1ランク上がっていくと、お仕事の幅が必ず広がってきますから、じっくりと取り組める時間を作って、積極的に展開していこうかなって思っています。

    中長期的には、もっともっと自分自身の評価軸を上げて頂けるような、私の実績をしっかりと作っていって、そこに声をかけて頂けるようなものをこの先10年で作っていく事で、指名される中小企業診断士として位置づけられるようになっていきたいと思っています。

    中小企業診断士という資格の力とメッセージ

    インタビュアー:中小企業診断士は若い方の取得数が少ないかと思いますが、若い方でもこの資格を取得するメリットや魅力を教えてください。

    石井:私の経験からいうと、ビジネスの資格ですから、それを持つことだけでも一定の評価は得られることはメリットの一つだと思います。また、1次試験や2次試験を通して経営に関する知識の基盤は作ることができるので、大きなキャリアチェンジとして中小企業診断士を取得される方が多いです。

    なので若い方がこの資格を取得をすることで、自分の将来の可能性を無限大にする入り口を作るために、取得しておいて全く損はないと思います。 公認会計士などと違い、中小企業診断士はサラリーマン途中から取得される方が多いです。将来なりたい姿はそこまで明確に持っていないけど、日々暮らしていかなければならないという人間が、どこかで危機感を覚えた時に、この資格を取る事で自分の変化のきっかけを大きくすることのできるのも、大きなメリットだと思っています。

    インタビュアー:最後に現在中小企業診断士の方々や今後中小企業診断士取りたい方にメッセージをお願いします。

    石井伸暁:私が本当にオススメしたいのは、先ほどもお話ししましたが、はっきりと将来こうなりたいというのが無い方でも、中小企業診断士は確実に役に立ちます。その勉強の最中、途中途中で自分がなりたい姿やここに魅力を感じるとか、ここが自分の強みになるんではないかなど、取り組みの過程で色々な発見が出てくると思います。

    その取り組みの途中経過だけでもすごく価値があり、実際に中小企業診断士の資格に合格できなかった方でも、勉強して良かったという方も多いです。ですので、自分に自信がない方ほど一度マインドブロックを外して、トライしてみるといいと思います。トライをしてみると、勉強に耐えられなかった方や時間が取れなかった方、挫折をしてしまう方もいるかと思いますが、診断士の資格取得の途中経過の中で自分にとって最適な選択肢を見つけながら自分自身の思い描くゴールに辿り着ける資格です。 まとめると、まだまだ自分の人生の最終ゴールが見つからない方でもチャレンジしていくことの価値があるいい資格だと思いますので、一度情報収集してみてほしいなと思います。


    今回は、弊社の顧問でもある中小企業診断士・合同会社BLMビジネスラボの代表、石井伸暁先生に経営者としての活動から独立の経緯までをお話頂きました。

    石井先生のホームページはこちらです。弊社で作成させて頂いた力作の一つです。

    取材・文責:TenCy株式会社

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