「演劇は“観るもの”から“社会を変えるもの”へ」フォーラムシアターで企業・行政・教育現場に対話を届ける | 東京都の墨田区にあるホームページ制作・Web制作・イラスト・デザイン制作会社 TenCy株式会社
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  • 2026.8.13

    「演劇は“観るもの”から“社会を変えるもの”へ」フォーラムシアターで企業・行政・教育現場に対話を届ける

    「演劇は不要不急なのか。」

    コロナ禍で広がったその言葉は、多くの演劇関係者にとって忘れられないものになりました。舞台公演の中止や劇場の閉鎖が相次ぎ、人が集まることそのものが制限された時代。演劇に関わる人たちは、自分たちの仕事や存在意義を改めて問い直すことになりました。

    そんな中で、「劇場の外でも、演劇が社会にできることがあるのではないか」と考え、新たな挑戦を始めたのがStage Connect代表の葛木英さんです。

    脚本家・演出家として25年以上活動しながら、現在は企業研修や行政プログラム、教育・福祉の現場で「フォーラムシアター」という参加型演劇手法を活用した対話の場づくりを行っています。

    今回、TenCyではStage Connect様のホームページ制作を担当しました。インタビューでは、事業立ち上げの背景から、フォーラムシアターの可能性、教育現場での取り組み、そしてホームページ制作に込めた想いまで、たっぷりとお話を伺いました。

    • CMSWordPress
    • 対応範囲ロゴ・名刺・Webサイト新規制作
    • 主な業務ランディングページ設計、構造整理、デザイン及び公開作業
    • 成果大手企業から問い合わせフォームより引き合い発生

    POINT

    親しみやすさとクオリティの両立:イラストを使って、研修サービスの楽しさが視覚的に伝わる意識。

    問い合わせ前に事業内容を理解してもらえるように:大手企業や行政にも訴求できる信頼感と見通しのしやすさの設計。

    「演劇は不要不急なのか」── Stage Connect誕生の背景

    コロナ禍で生じた、演劇に対する社会貢献の視点

    葛木さん:

    私はこれまで25年ほど、脚本家・演出家として、舞台やミュージカルを中心に、さまざまなエンターテインメント作品に携わってきました。2026年夏にはサンリオキャラクターであるシナモロール初のミュージカル脚本・作詞も担当しています。

    しかし、コロナ禍では演劇界も大きな影響を受けました。当時、社会では「演劇は不要不急である」という見方もあり、多くの活動が停止され、私自身も、そして周りの仲間たちも本当に苦しい思いをしました。

    その時、改めて感じたんです。

    普段からお芝居に接している人からは「この演目を観るために生きています」とお手紙をいただくこともある。エンパワメントする力がある。でも、劇場に足を運ばない人たちにとっては、演劇は自分たちの生活や社会とはつながりを感じられない存在なのかもしれないと。

    もちろん、人を楽しませるエンターテインメントとしての演劇にも大きな価値があります。私自身、その世界で長く活動してきました。

    その一方で、演劇が持っている「他者の立場を想像する」「自分の考えを表現する」「人と人との関係をつないでいく」といった表現・コミュニケーションの力は、劇場の外でももっと生かせるのではないかと思うようになりました。

    「劇場の外で、演劇に何ができるのか」

    そう考え続けていた時に出会ったのが、ブラジルの演出家アウグスト・ボアールが生み出した「フォーラムシアター」という手法でした。

    初めて知った時は「なんだ、この面白い方法は!」と衝撃を受けましたね。

    「物語の力を使って、社会の中にある正解のない問いを、みんなで深く考え、試すことができる」。その可能性に強く惹かれ、劇場の外にも演劇の力を広げていくために、Stage Connectの活動を始めました。

    フォーラムシアターとの出会いが生んだStage Connectとしての活動

    フォーラムシアターは世界90ヶ国以上の教育・地域・社会課題などの現場で実践されている一方、日本ではまだ広く知られているとは言えない手法です。

    一般的な演劇のように作品を鑑賞して終わるのではなく、参加者も物語に介入し、「自分だったらどうするか」を結末を変えることができる参加型のワークショップである点が大きな特徴です。

    例えば、パワーハラスメントやカスタマーハラスメント(カスハラ)、育成の場面など、職場で起こり得る難しいコミュニケーションの場面を演じます。

    それを見た参加者が「ここで別の関わり方ができるのではないか」と感じたところで劇を止め、登場人物に代わって、あるいは登場人物に働きかけながら、別の選択肢を実際に試していきます。

    人間関係に唯一の正解はありません。

    だからこそ、頭で「こうすべき」と理解するだけではなく、対話の中で相手は何を大切にしているのかと想像し、心と身体を使って別の選択肢を試し、その結果を参加者同士で繰り返し検証していく。

    私はフォーラムシアターを、現実の人間関係を安全な場で試行錯誤する「リハーサル」のようなものだと考えています。

    現在、私たちの活動はさまざまな領域に広がっています。

    民間企業向けには、カスタマーハラスメント対策や、職場のコミュニケーション、ハラスメント予防、人材育成などをテーマとした研修を行っています。

    実際の現場で起きている事例をヒアリングし、オリジナルのプログラムを制作。参加者自身が対話してケースを再現していくこともありますし、脚本を作成しプロの俳優がリアルなシーンを演じながら、「この状況で何ができるのか」を一緒に考えていくこともあります。

    また、行政や教育・福祉現場での活動も大切にしており、世田谷区教育委員会といじめ条例案について子どもの意見を聞く立法演劇のようなワークショップ、少年院での卒院後を見据えたワークショップなども行っています。

    特に少年院では、逆境的な環境で育ってきた子どもが多く、対人関係で「こうするしかない」と思っていた場面にも、他の人と考えることで違う選択肢が生まれることを、演劇を通じて体験してもらっています。

    ワークショップの中で少年たちの表情や関わり方が大きく変わる瞬間を見ることもあります。

    ある少年が感想文に「あの登場人物は自分だった」「(対話中)他の人の純粋に楽しそうな笑顔を久しぶりに見た」と書いてくれたことは、今でも強く印象に残っています。

    「デザインに一目惚れした」

    TenCyに制作を依頼する決め手、提案・制作過程のポイント

    そうして立ち上がったStage Connect事業ですが、事業をスタートするにあたって必要となるホームページやロゴ・名刺を弊社TenCy株式会社にご相談いただいたのは、共通の知人である経営者からの紹介でした。

    Stage Connectの事業をお聞きして、TenCyが提案において意識した点は次の通りです。

    • 提案方針内容① 曲線や色彩を活用した「抜け感」を重視し、カスハラやハラスメントなどの重いテーマを扱いながらも、参加への心理的なハードルを下げられる、楽しさややさしさのあるデザインとする。
    • 提案方針内容②立ち上げ期のビジョンや事業価値を言語化し、実績や事例を画像と文章で伝えることで、大手企業や行政にも信頼してもらえるブランド像を構築する。

    直感的に心をつかまれた、独創的なキャラクターと世界観

    ──今回、多くの制作会社がある中でTenCyにご依頼いただいたきっかけを教えてください。

    葛木さん:

    デザイナーさんの作るデザインに一目惚れしたからなんです。

    最初にホームページを拝見した時に、「あ、この雰囲気、すごく好きだな」と直感的に感じました。特にイラストやキャラクターの感じが印象的でした。

    私自身、デザインの専門家ではありませんが、それでも「なんて素敵なデザインなんだろう」と、一目惚れに近い感覚で魅力を感じたのが大きかったですね。

    特に良いなと思ったのが、「ゆるいけれどクオリティが高い」という絶妙なバランスです。

    ゆるさって、表現としてすごく難しいと思うんです。本当にゆるいだけだと、どうしても安っぽく見えてしまったり、クオリティが低く見られてしまったりすることがありますよね。

    でもTenCyさんのデザインは、しっかりとしたクオリティがある一方で、絶妙な抜け感がある。

    優等生っぽくない親しみやすさがあるのに、信頼感も損なわない。

    その「ゆるさと信頼感」のバランスが、Stage Connectの事業イメージと非常に合っていると感じました。

    「隙」のあるデザインが、心理的安全性を生む

    ──「心理的安全性が伝わるデザイン」についても詳しく伺えますか。

    葛木さん:

    私たちが大切にしているのは、参加者の皆さんが安心して考え、発言し、試すことのできる場をつくることです。

    だからこそ、ホームページを見た時にも「ここなら安心して参加できそうだな」という空気感を伝えたかったんです。

    私たちが扱うテーマは、ハラスメントや少年院、いじめなど、簡単には答えの出ないものが少なくありません。

    これを直線的でシンメトリーな、カチッとしたデザインで包んでしまうと、どうしても見る側が身構えてしまいますし、参加へのハードルが高くなってしまう気がして。

    TenCyさんが作ってくださった曲線的でアシンメトリーなデザイン、そしてカラフルな色使いは、視覚的に心地よい「隙」を作ってくれています。

    その「隙」が、「最初から正解を持っていなくてもいい」「ここでは試してみてもいい」というStage Connectの考え方にもつながっている。

    サービスの内容だけでなく、私たちの根底にある価値観までしっかり表現してもらえたと思っています。

    実はホームページ制作の段階では、まだ事業の立ち上げ期で、自分たちが何者なのか、どんな価値を届けたいのかを整理しきれていない部分もありました。

    ですので、単にデザインを作るだけでなく、言葉の整理、いわゆる「言語化」のプロセスにもかなりお付き合いいただきました。

    私の抽象的な想いを丁寧に汲み取って、一緒に形にしていく。

    その伴走の過程があったからこそ、自分たち自身も「Stage Connectは何を社会に届ける会社なのか」を改めて考えることができ、事業への理解がより深まったと感じています。

    結果として、期待していた以上の、非常に愛着の持てるホームページが完成しました。

    ホームページ公開後に起きた変化

    想定以上の反響とこれからの挑戦

    ──サイト公開後にどのような反響があったのでしょうか

    葛木さん:

    ホームページを公開して、想像していなかったことが起こりました。

    大手ホテルグループ企業から、ホームページの問い合わせフォームを通じて「とても興味がある」とご連絡をいただいたんです。

    驚いたのは、その温度感です。

    普通なら「まずは資料を」とか「詳しく話を聞きたい」という段階から始まると思うのですが、最初のお問い合わせの段階から非常に高い関心を持ってお話しいただきました。

    サイトを見た段階で、私たちの掲げる想いや、フォーラムシアターという手法の価値をしっかり受け止め、共感してくださっていたんですよね。

    チームのみんなでも「本当にホームページからこんなに大きな問い合わせが来るんだね」と、ざわざわしたのを覚えています(笑)。

    これまでは、まず「フォーラムシアターとは何か」という説明から始めることが多かったのですが、今はそのプロセスが大きく変わりました。

    人事部の方から、サイトをしっかり読み込んだ上でお問い合わせくださることも増え、私たちの考え方や事業内容について、ある程度理解していただいた状態から商談を始められるようになりました。

    「どんな会社なのか」「なぜこの事業をしているのか」をホームページが事前に伝えてくれているので、商談でもより本質的な話からスタートできます。

    名刺代わり以上の営業ツールとして機能してくれていることを、日々実感しています。

    当初の想定を上回るスピードで広がる事業

    葛木さん:

    当初は2〜3年かけてじっくり広げていくイメージを持っていたのですが、実際には想定していた以上のスピードで物事が動いています。

    行政や企業研修のご相談をいただく機会も増え、活動の幅がどんどん広がっていく中で、より社会的な信用を確立するために、2026年6月に株式会社として法人化し、大手での営業経験のあるメンバーに執行役員になってもらいました。

    大きな組織とお取引をする上でも、しっかりとした事業基盤を整えることが、活動を継続し、より多くの現場に届けていくために必要だと考えています。

    「売上」と「社会貢献」を両立させる、持続可能なモデルへ

    今後は、カスタマーハラスメント(カスハラ)対策をはじめ、企業が抱えるさまざまな組織・コミュニケーション課題に対して、フォーラムシアターやドラマ教育の手法を活用した事業をさらに広げていきたいと考えています。

    でも、私の根底にあるのは「教育や福祉の現場での活動を続けたい」という想いです。

    少年院でのワークショップのように、予算や事業性だけでは測れない、大切な現場があります。

    だからこそ、企業研修を事業としてきちんと成立させ、そこで得た利益を教育や福祉の現場での活動にも還元していく。

    そんな「持続可能な社会貢献」の形を実現したいんです。

    私は、エンターテインメントとして人を楽しませる演劇も、社会の中で人と人との関係を育むための演劇も、どちらも演劇が持っている大切な力だと思っています。

    劇場の中だけではなく、企業、学校、行政、福祉など、これまで演劇との接点が少なかった場所にも、もっとその力を届けていきたいですね。

    まとめと今後の展望

    今回の事例は、新規事業の立ち上げという重要な局面で、単なる「名刺代わり」を超えた「信頼と共感の入り口」となるホームページを構築し、大手企業からの問い合わせや、その後の事業展開につながった事例です。

    • ディープな課題への心理的障壁 → 「抜け感のある高品質なデザイン」により、親しみやすさと安心感を表現
    • 立ち上げ期の抽象的なビジョン → 制作過程での言語化を通じて、独自のサービス価値を整理
    • 認知・問い合わせの拡大 → 大手企業からの関心度の高い問い合わせを呼び込む営業ツールへ

    「どのようなデザインで、どのような価値観を届けるか」によって、新規事業における信頼の築き方は大きく変わります。

    特に、目に見えない「対話の場」を扱うサービスにとって、サイトは単なる情報伝達手段ではなく、その企業が大切にしている価値観や、サービスを体験する前の「空気感」まで伝える重要な接点です。

    今後も、継続的なサービスページの拡充やプロフィール情報の更新、ブログ等の情報発信の強化を通じて、価値のあるサイトとして売上獲得に貢献できるようサポートしていきたいと思います。


    柔らかい、楽しい印象を与えたい、イラストを活用したいといったニーズがある、エンタメ業や子供に向けたサービス等の事業のホームページ制作にお悩みなら、TenCy株式会社にご依頼ください

    弊社は、イラストを用いたホームページやWebメディア、ブランドサイトの制作を得意としているWeb制作会社です。難しい事業を柔らかく、やさしく、楽しく伝えたい。そんな課題をお抱えのエンタメ関係の事業や研修講師業、子供向けの事業等を実施している方は、是非弊社にお問い合わせください。

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